「建て替えか、リノベーションか」築40年超の戸建てオーナーが後悔しない判断基準5つ

築30年、40年、そして50年と時を経た大切なわが家。

「冬が寒くて耐えられない」「地震が来たら不安」「水回りの傷みがひどい」……。そんな悩みに直面したとき、真っ先に頭に浮かぶのが「建て替えるべきか、リノベーション(大規模修繕)で済むのか」という選択です。


結論から言えば、どちらにもメリットとデメリットがあり、一概にどちらが正解とは言えません。大切なのは、「今の家の健康状態」と「これからの暮らしの優先順位」に合った選択をすることです。


この記事では、一級建築士の視点から、築40年超の戸建てオーナーが後悔しないための「5つの判断基準」を詳しく解説します。


「大きな金額が動くからこそ、失敗したくない」

そんな迷いをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。読んで判断に迷いが残る方は、ページ下部の無料相談からお気軽にご連絡ください。



建て替えとリノベーション、根本的に何が違うのか

まずは、両者の定義と一般的な目安を整理しておきましょう。


建て替え

  • 内容:既存の建物をすべて解体し、基礎から新しく作り直します。
  • 費用目安:1,500万〜3,000万円程度(解体費含む)。
  • 工期目安:6〜12ヶ月。

最新の建築基準に適合した「真っさらな家」が建つのが最大の魅力ですが、解体費や仮住まい費用など、本体工事以外のコストも重くのしかかります。


リノベーション(フルリノベ/スケルトンリフォーム)

  • 内容:柱・梁・基礎などの構造躯体を活かし、断熱・耐震・設備を一新します。
  • 費用目安:600万〜1,500万円程度。
  • 工期目安:3〜6ヶ月。

最大の違いは「構造躯体を残すかどうか」です。使える骨組みがあるなら、リノベーションによって新築同等の性能まで引き上げることが可能です。逆に、骨組み自体が致命的に傷んでいれば、建て替えの方が合理的になります。


※フルリノベーションの費用の内訳について詳しく知りたい方はこちら。

→ 【関連記事】フルリノベーションの「見えない工事」にお金をかけるべき理由



判断基準①:構造の健全度


最も重要な判断基準は、「今の家の骨組み(柱・梁・基礎)が健全かどうか」です。


もし、以下のような致命的な劣化がある場合は、建て替えを優先すべきかもしれません。

  • 基礎に大きなひび割れが多数ある
  • 主要な柱や土台がシロアリに食い尽くされている
  • 建物全体に著しい「傾き」がある


ただし、「見た目が古い=構造がダメ」ではありません。

築50年でも、丁寧に建てられた家は構造がしっかりしていることが多くあります。逆に築30年でも、雨漏りを放置していた家は柱が腐っていることもあります。


この判断には、一級建築士による建物状況調査(インスペクション)が不可欠です。プロが目視や機材を使って、構造の健全度を客観的に評価します。



判断基準②:再建築不可かどうか

意外と見落としがちなのが、法律上の制限です。


現在の建築基準法では「幅4m以上の道路に2m以上接道していること」が義務付けられていますが、古い住宅地ではこの条件を満たしていない土地があります。そのような土地は「再建築不可」と呼ばれ、家を一度壊すと二度と建て直すことができません。


この場合、選択肢はリノベーション一択となります。

久留米・筑後エリアの旧市街地や農村部には、こうした物件が散見されます。しかし、諦める必要はありません。リノベーション(大規模修繕)であれば、法律の範囲内で耐震・断熱性能を高め、安全で快適な住まいに再生することが可能です。


※中古住宅を購入してリノベを検討中の方は、物件選びのチェックポイントもご覧ください。

→ 【関連記事】中古戸建て物件選び7つのチェックポイント



判断基準③:費用総額の比較

「リノベは安い」と思われがちですが、単純な工事費だけでなくトータルコストで比較することが重要です。


建て替えのトータルコスト

工事費以外に、以下の費用が加算されます。

  • 解体費用(150万〜300万円)
  • 仮住まい費用(家賃+引越し2回分で50万〜100万円)
  • 登記費用や各種申請費用


リノベーションのトータルコスト

リノベーションなら、多くの場合で解体費を最小限に抑えられ、仮住まい期間も短縮できます。

一般的な目安として、新築同等の性能を実現する場合、リノベーションは建て替えの50〜70%程度の費用で済むケースが多いのが現実です。


新築とリノベの両方に対応できる会社であれば、「両方の見積もり」を提示してもらい、公平に比較検討することが可能です。ヤマト建設でもこの両方の比較提案を行っています。



判断基準④:工期と仮住まいの負担

特に60代以上のオーナーにとって切実なのが、「生活の変化への負担」です。


建て替えの場合、完成まで約1年近くかかります。その間、住み慣れた地域を離れて仮住まいへ移り、完成後に再び引越し……という作業は、肉体的にも精神的にも大きな負担となります。


リノベーションであれば、フルスケルトンの場合でも3〜6ヶ月。工事範囲を分ける「部分リノベ」であれば、住みながらの施工が可能な場合もあります。これからの人生の時間をどう過ごしたいか、という視点も大切な判断材料です。



判断基準⑤:補助金の適用範囲

2026年度現在、国や自治体は「既存住宅の性能向上」に対して非常に手厚い補助金を出しています。


  • 断熱改修・耐震改修への大型補助金
  • 省エネ設備(給湯器・窓)導入への還付
  • 久留米市独自の耐震改修補助金


新築(建て替え)にも補助金はありますが、「今ある家を高性能にする」改修系の補助金の方が、種類が多く使いやすい傾向にあります。これらの補助金を賢く組み合わせることで、自己負担額を大きく抑えることが可能です。


なお、補助金申請には登録事業者による施工が条件となります。ヤマト建設は各種補助金の登録事業者として、申請手続きもサポートしています。


※2026年度の補助金制度の詳細はこちらの記事でまとめています。

→ 【関連記事】2026年度版・リノベーションで使える補助金まとめ


築年数別の目安

参考までに、築年数ごとの一般的な傾向をまとめました。


築30年前後

構造が健全なケースが多く、リノベーションが最も推奨される時期です。断熱と設備を一新すれば、あと30年以上快適に暮らせます。


築40〜50年

構造の状態次第です。1981年以前の「旧耐震基準」の物件は耐震補強が前提となりますが、骨組みがしっかりしていればリノベで十分対応可能です。


築50年超

構造の劣化リスクが高まります。建て替えも視野に入れつつ、両方の見積もりを取って比較して判断するのが賢明です。ただし、丁寧に建てられた家やメンテナンスが行き届いた家は、築50年超でもリノベーション可能なケースがあります。



まとめ:迷ったら「建物状況調査」で答えが見える


どちらにすべきか、感覚だけで決めてはいけません。


5つの判断基準を解説しましたが、最終的に後悔のない選択をするための確実な方法は、プロによる建物の「健康診断」を受けることです。


一級建築士による建物状況調査(インスペクション)を行えば、柱の傷み、シロアリの有無、現状の耐震性能がすべて数値で見えてきます。


ヤマト建設は、建て替え(新築)とリノベーションの両方に対応できる総合建設会社です。どちらか一方を押し付けるのではなく、調査結果に基づいてお客様にとっての最適解をご提案します。


お電話でのご相談:0942-46-3800

(受付:平日9:00〜18:00)


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