中古戸建てを購入して自分好みの住まいに作り変える「中古リノベーション」。新築よりも費用を抑えつつ、注文住宅のような理想の暮らしが叶うとあって、久留米・筑後エリアでも30〜40代の子育て世代を中心に人気が高まっています。
しかし、ここで一つ重要な事実をお伝えしなければなりません。中古リノベの成功は「どの物件を選ぶか」で8割が決まってしまうと言っても過言ではありません。
見た目が綺麗でも、構造に致命的な問題を抱えた物件を選んでしまうと、リノベーション費用が想定外に膨らみ、結局「新築の方が安かった……」という後悔に繋がりかねないからです。
この記事では、一級建築士の視点から、「リノベに向く物件・向かない物件」を判断する7つのチェックポイントを分かりやすく解説します。これから物件探しを始める方は、ぜひ最後までお読みください。
読んで気になることがあれば、ページ下部の無料相談からお気軽にご連絡ください。
物件選びがリノベ成功の8割を決める理由

「物件価格が安いから、その分リノベにお金をかけられる」と考える方は多いですが、実はこれが落とし穴になることがあります。
例えば、物件価格が500万円安くても、基礎や柱の補修に600万円かかってしまえば、トータルコストはマイナスです。逆に、少し物件価格が高くても構造がしっかりしていれば、浮いた予算をキッチンや内装のグレードアップに回すことができます。
リノベーションは「買ってからどうするか」ではなく、「買う前に診る」のが鉄則です。実際に、購入後に「この物件はリノベに不向きだった」と判明し、想定外の追加費用が発生するケースは少なくありません。そんな事態を避けるために、まずは以下のチェックポイントを頭に入れておきましょう。
チェックポイント①:基礎のクラック(ひび割れ)

内覧時にまず見ていただきたいのが、建物の足元である「基礎」です。建物の外周をぐるりと一周歩き、コンクリート部分にひび割れがないか確認しましょう。
- 幅0.3mm以下のヘアクラック:髪の毛ほどの細いひび割れであれば、乾燥収縮による経年変化であることが多く、過度に心配する必要はありません。
- 幅0.5mm以上の深いクラック:指の爪が入るような幅広のひびや、斜めに走るひびは要注意。不同沈下(建物が斜めに沈むこと)など、構造的な問題を示唆している場合があります。
- 茶色い錆汁が出ている:クラックから錆びた水が流れた跡がある場合、内部の鉄筋が腐食している可能性が高く、深刻なダメージが懸念されます。
基礎の修復は高額になるため、素人判断は禁物です。怪しいと感じたら、購入前にプロの建築士に見てもらうことをお勧めします。
チェックポイント②:白蟻(シロアリ)の痕跡

木造住宅の天敵である白蟻。久留米・筑後エリアのような土地が広く、湿気が溜まりやすい地域では、特に注意が必要です。
チェックのポイントは「蟻道(ぎどう)」の有無です。基礎の表面に土で作られた細いトンネルのような筋があれば、現在進行形でシロアリが侵入しているサインです。また、玄関ポーチの柱の根元や浴室周りの木部がスカスカになっていないかも確認してください。
不動産会社を通じて、過去の防蟻処理(薬剤散布)の履歴を確認することも忘れずに。薬剤の効果は通常5年で切れるため、5年以上経過している物件は、リノベ時に改めての防蟻処理と、必要に応じた構造材の交換予算を見込んでおく必要があります。
チェックポイント③:屋根の状態
屋根の状態は、建物の寿命を大きく左右します。外から見える範囲で、瓦のズレや棟(むね:屋根の一番高い部分)の漆喰が剥がれていないかを確認しましょう。
室内では、天井や軒天(のきてん:屋根がせり出している裏側)に雨染みがないかをチェックします。雨漏りの形跡がある物件は、断熱材が腐食していたり、カビが発生している可能性が高いです。
特に古いスレート屋根(カラーベスト等)の場合、表面の塗装が剥げて基材が剥き出しになっていると、屋根材そのものの交換が必要になります。屋根の葺き替えは100万〜200万円単位のコストがかかるため、物件購入の大きな判断材料になります。
チェックポイント④:再建築不可かどうか

これは建物の状態ではなく「法律」のチェックです。「再建築不可」とは、現在の建築基準法の規定を満たしていないため、一度壊すと二度と建て替えができない物件のことです。
リノベーション(大規模修繕)自体は可能ですが、以下のようなデメリットがあります。
- 住宅ローンが通りにくい、または金利が高くなる。
- 将来、土地として売却する際に買い手がつきにくい。
- 自治体の補助金が使えない場合がある。
久留米市や筑後市の旧市街地や農村部では、道路に接している幅が狭い(2m未満)などの理由で、この再建築不可物件が相場よりかなり安く出ていることがあります。メリット・デメリットを理解した上での購入なら良いですが、知らずに買うと後悔の元です。確認方法としては、自治体の建築指導課に相談するか、不動産会社に重要事項説明で確認しましょう。
【購入前の建物診断のご案内】
気になる物件がリノベに向いているか、不安ではありませんか?
ヤマト建設では、購入前の「建物状況調査(インスペクション)」を承っています。
一級建築士がプロの目で構造・雨漏り・シロアリを徹底診断します。
→ 一級建築士への無料相談・建物診断はこちら
チェックポイント⑤:接道と間口
建築基準法では、家を建てる際に「幅4m以上の道路に2m以上接していること」が義務付けられています(接道義務)。
もし前面道路が4m未満の場合、将来的に道路の中心から2m下がらなければならない「セットバック」というルールが適用されます。これにより、敷地として使える面積が予想以上に減ってしまうことがあります。
また、実務的な注意点として「工事車両が入れるか」も重要です。前面道路が狭く間口が小さい物件は、クレーン車やトラックが入り込めず、資材を人の手で運ぶ「小運搬費」が発生し、工事費が割高になることがあります。
チェックポイント⑥:建物の傾き

内覧時に、スマートフォンの「水平器アプリ」を使って床や窓枠を測ってみるのも一つの手です。ビー玉を転がして加速するようであれば、建物が傾いている可能性があります。
専門家は「レーザーレベル」という機器を使い、1mあたり6mm(6/1000)以上の傾きがないかを計測します。これ以上の傾きがある場合、地盤沈下や構造的な歪みが疑われ、ジャッキアップによる修正費用(数百万円〜)が必要になるケースがあります。
特に久留米・筑後エリアは筑後川水系の粘土質地盤も多いため、基礎がしっかりしていても地盤の影響で傾いている物件が存在します。購入前にプロの診断を入れることで、傾きの原因が地盤なのか構造なのかを正確に判断できます。
チェックポイント⑦:過去の増改築履歴
中古物件の多くは、過去にキッチンを広げたり部屋を増やしたりといった「増築」が行われています。
ここで注意すべきは、元の建物と増築部分の「接合部」です。ここが不適切だと、地震の際に別々に揺れて壊れたり、雨漏りの原因になったりします。
また、確認申請を出さずに行われた「未登記の増築(違法建築)」がある場合、耐震リフォーム補助金などの公的支援が受けられないことがあります。登記簿上の面積と実際の広さに大きな差がないか、不動産会社に必ず確認しましょう。
久留米・筑後エリアの中古戸建て市場の特徴

久留米・筑後エリアで流通している中古物件のおおよその幅は、築30〜50年の木造住宅です。価格帯は500万〜1,500万円程度が中心となっています。
この年代の物件には、1981年(昭和56年)以前の「旧耐震基準」で建てられたものも多く含まれます。旧耐震物件は「地震が不安」という声も多いですが、その分物件価格が安く設定されており、耐震補強を含むリノベーションを行えば新築並みの強さを確保できます。さらに、自治体の耐震改修補助金を活用できる可能性もあります。
エリア別の特徴としては、久留米市中心部は接道や日当たりの条件が良い物件が見つかりやすい反面、価格はやや高め。筑後市・八女市方面は土地が広く価格が安いですが、通勤利便性とのバランスが重要です。西鉄沿線やJR鹿児島本線沿線は、通勤の便が良いことから安定的に人気があります。
購入前に「建物状況調査(インスペクション)」を入れるべき理由

ここまで7つのポイントを挙げましたが、これらすべてをご自身でチェックするのは非常に困難です。そこで活用したいのが、一級建築士による「建物状況調査(インスペクション)」です。
2018年の宅建業法改正により、不動産取引時にインスペクションの実施有無を説明することが義務化されました。ただし「実施するかどうか」は任意です。購入前にプロの調査を入れるメリットは大きく分けて3つあります。
- 「買ってはいけない物件」を事前に回避できる。
- リノベ費用の概算が購入前に分かる(予算オーバーを防げる)。
- 建物の現状を数値で把握できる(耐震性能や断熱性能など)。
ヤマト建設では、物件探しの段階から建物診断、設計、施工、そして補助金申請まで、すべてワンストップで対応しています。「この物件、リノベしたらいくらかかる?」という初期段階のご相談も歓迎です。
※フルリノベーションの費用の内訳について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
→ 【関連記事】フルリノベーションの「見えない工事」にお金をかけるべき理由
※建て替えかリノベかで迷っている方は、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
中古リノベの成功は、物件選びの「診断」から始まります。
ヤマト建設は、久留米・筑後エリアで30年以上にわたり地域の住まいづくりに携わってきました。中古住宅を「性能の高い、価値ある住まい」に再生するために、物件探しから一級建築士による無料建物診断、資金計画まで、トータルでサポートいたします。[/P]
お電話でのご相談:0942-46-3800
(受付:平日9:00〜18:00)

